Rock'n'Roll Radio

音楽について思ったことを書く。

新しいものを生み出すアヒルたち sui sui duck

sui sui duck

f:id:bsg_mary:20171126011104j:plain

 

Mississippi Khaki Hairと比べるとものすごくイメージしやすいし覚えやすいね。

今回たまたまなんですが全バンド5ピースで英単語3つの名前なんですよ。

 

5ピースとは言ったもののsui sui duckのメンバーは実はもう1人います。

アー写にはいないけれど、アー写を撮った人、アートディレクターを含めた6人がsui sui duck。

結成は2015年、2016年にライブを開始し2017年現在の編成に。

 

 

ライブ始めたばかりの頃、私が働いていたライブハウスに出ていて、その時はまだ3人編成でした。

そこからメキメキと頭角を表し、1つ変化するたびに10成長するくらいの勢いで伸びている彼らなのですが、私が普段仲良くしてもらっている色々なバンドから「地元一緒で前のバンドから知ってて」とか「一緒にバンドやったことある」という話を聞きいて驚きました。

そこで誰もが口を揃えて言うのが「今彼らがうまくいっていて嬉しい」ということ。

ボーカルの渋谷くんが高校生の時に部活で組んだバンド「赤い猫」は顧問の先生が送ったデモテープがレコード会社の目に止まり、大学生でCDデビュー。

何の経験もないまま、自分たちがどうしたいかもわからないままデビューしちゃったもんだから全然伸びずうまくいかずで卒業前に解散してしまったという過去があって。

「彼は普通に働いてもきちんと働けるような人だけど、一度失敗してもまたバンドを選んでくれたから、今度はちゃんともっとうまくいってほしい。」って、本人がいないところでこんなこと言ってくれるバンド仲間がいるってsui sui duckは幸せ者だなと思ったし、この想いに応えてあげてほしい。

 

 

 

youtu.be

3人の時のMV。メンバーになる前からアートディレクターの高橋くんが映像作ってます。

洋楽と邦楽の間にいるような、ドープなエレクトロとJ-POPの間にいるようなサウンドが特徴なのですが、決して中途半端にはなっておらずどっちのファンにも聴きやすくて、まさにジャンルの溝を泳ぎ渡るような感じ。

今年は出れんのサマソニからサマソニに出場したけれど、サマソニもフジもロッキンも合いそう。

そしてこのMVだと確かに本当にサラリーマンとして仕事めっちゃできそうに見える。

 

 

 

youtu.be

今のメンバーになりました。

それよりも渋谷くん、イメチェンがすごい。サウンドに合わせて自分の見た目変えてきやがった。

これって実はとても大事なことで、バンドや音楽って音だけじゃなくファッション含めて1つのカルチャーだと思っていて、私なんかはバンドやってないのに「あの人みたいになりたい!」ってガンガン影響されるから見た目で大体好きな系統がバレる。

やってる音楽と服装が違う人を見ると「本当にその音楽好きなの?流行ってるからやってみたんじゃないの?」って思っちゃう。suchmos風の音を出すポップパンクバンドみたいなの去年たくさん見たよ。

で、大学デビューでもなく新しくバンドを始めるわけでもなく路線を変更するタイミングでもないのに、「バンドの方向的にボーカルはこうあった方が良い」って気づいて自分の見た目を変えられるって本当にすごい。

 

 

 

sui sui duckはJ-POPバンドでありつつ生活に寄り添った音楽を目指すクリエイティブ集団というのを掲げています。

だからアートディレクターもメンバーになったのですが、ここからはそれが顕著なMVを紹介します。

youtu.be

縦長。スマホの画面ですね。

スマホのカメラサイズの映像作品といえばグザヴィエ・ドランの『mammy』、あれは正方形のインスタサイズだったけど考え方としてはきっと同じ。

パステルの色合いとSNOWのような手描きタッチのイラストがアクセントになってる。

イントロにクラシックピアノみたいなフレーズが使われているのは、渋谷くんが元々チェロで音大目指していたほどのクラシック音楽出身だからでしょう。

習い事がチェロってすげーお金持ちっぽい。たぶん渋谷くん実家お金持ち。

 

 

 

youtu.be

「salvage」 は歌詞のイメージからストーリーを作りMVが“見る小説”になっています。

これは本当に新しい発送のMVだなと思いました。

歌詞とは全然違う文章を画面に乗せるってどっちの言葉も頭に入ってこないんじゃないかと思うんだけど、音楽がBGMになることなくちゃんと存在を主張してるし、挿絵が動くから文字が並ぶ画面を見ていても飽きない。

カタカタ鳴るサウンドがタイプライターを連想させるのもおもしろい。

 

 

 

音楽や演奏はもちろん、音楽以外のカルチャーや芸術にもアンテナを張っているから、それらを組み合わせてsui sui duckの世界が作られているんだなと思います。

それはリスナーのほうも同じで、違うカルチャーにいてもアンテナを張ってる人にはsui sui duckが届いてる。

この間美容院で、音楽好きだっていう美容師さんと「この人はどれくらい深い話ができるのか?どのくらいセンスがあるのか?」という探り合いの結果、最初に名前がでてきたのがsui sui duckでお互いに「こいつ音楽わかってる!!!」ってなりました。

 

 

sui sui duckってセンスがよくて色々なものを吸収できる人の集まりだから、たくさんのものから影響を受けてさらに新しいものを生み出せると思う。

前のバンドの挫折の話だって、音楽業界見ればごまんとある話だろうけど、それを経験として向き合いじゃあこれからどう活動するべきか考えるって当たり前のようでできないことも多くて。

これからsui sui duckの活動の中でも失敗することもあるかもしれないけれど、その度に乗り越えてさらに変化していってほしい。

 

彼らの泳ぐ道のりをぜひSPACE ODDで見てください。

 

 

 

W.O.O vol.3
出演:Mississippi Khaki Hair / sui sui duck / Laura day romance(O.A) / DJ MARILYN

東京 2017/11/28(火) 渋谷/代官山SPACE ODD 
開場・開演 OPEN 18:00 / START 18:30
チケット 前売りチケット¥1,000-(税込/All Standing/1Drink別)

www.creativeman.co.jp

 

 

sui sui duck

twitter

twitter.com

 

HP

suisuiduck